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点検と測定

絶縁監視装置の警報と記録:50mA・5分・受信記録の3年保存

絶縁監視装置を使って月次点検の頻度を延ばす需要設備で求められる、警報動作電流の設定の上限50mA、5分以上の連続受信などの警報の定義、原因調査と受信記録の3年間保存を、内規・保安規程の例・委託契約書のサンプルで確かめます。

最終確認日

この記事の要点

  • 警報動作電流の設定の上限は50mA
  • 連続5分以上、または5分未満の繰り返しの受信が「警報発生時」
  • 技術者は原因を調べて措置し、受信の記録を3年間保存する

どの事業場に関係するか

内規4.(7)⑤は、告示第249号第4条第8号イからハまでの需要設備について外部委託を承認する場合の要件です。低圧電路の絶縁状態を適確に監視できる装置(絶縁監視装置)を使って、月次点検を隔月・遠隔・3月に1回にしている事業場が当たります。

九州産業保安監督部は令和5年2月16日の注意喚起で、月次点検頻度の延伸に係る絶縁監視装置は一定の条件を満たさなければならないとして、この内規の部分を示しています。

警報発生時の定義と処置

内規4.(7)⑤の要点
項目内容
警報動作電流設定の上限値は50ミリアンペア
漏えい警報警報動作電流以上の漏えい電流が発生している旨の警報
警報発生時漏えい警報を連続して5分以上受信した場合、または5分未満の漏えい警報を繰り返し受信した場合
処置イ電気管理技術者等が、警報発生の原因を調査し、その結果に基づいて必要な措置を講ずる
処置ロ電気管理技術者等が、警報発生時の受信の記録を3年間保存する

保安規程と委託契約での書き方の例

近畿支部が公開する保安規程条文の例(外部委託個人用)は、巡視・点検・測定の条に、絶縁監視装置を設置している場合の警報発生時の定義と、技術者が原因を調査し適切な措置を行うことを書いています。記録の条では、警報発生時の受信記録を電気管理技術者に3年間保存させるとしています。

関東東北産業保安監督部の委託契約書のサンプルも、点検の頻度の条に同じ定義を置き、受託者が原因を調査して処置し、受信の記録を3年間保存すると書いています。

警報を受けてからの流れ

  1. 警報を受信する

    連続5分以上か、5分未満の繰り返しかを受信の記録で見分ける。

  2. 原因を調べる

    現地で漏電箇所を探し、どの回路で何が起きているかを確かめる。

  3. 措置する

    回路の切り離しや修理など、調査の結果に応じた措置をとり、設置者に伝える。

  4. 記録を残す

    受信の記録を3年間保存する。調査と措置の内容も点検記録に残す。

内規が定める保安管理業務訓練の科目でも、事故応動の範囲に、低圧事故対応として絶縁監視装置発報時の初動、低圧回路での漏電探査と復旧作業が挙げられています。

遠隔地から点検する需要設備

告示第4条第8号ロの需要設備(絶縁監視の装置があり、第三者認証を取得した機械器具等で遠隔地から点検できるよう措置したもの)は、頻度は毎月1回以上のままで、月次点検を遠隔地で行えます。内規は、3月に1回以上は現地で行うこと、遠隔地で行う旨を保安規程に定めること、問診を遠隔地で行う場合も設置者や従事者は原則として現地で受けることを求めています。

年次点検との関係

停電による年次点検を3年に1回にする場合、Q&Aの関連資料は、無停電で行う点検のうち低圧電路の絶縁の確認について、絶縁監視装置による監視結果または漏れ電流計による測定結果が良好であることなどを方法として挙げています。日頃の監視の記録が、年次点検の判断にも使われます。

Q&Aは、第8号の需要設備の換算係数について説明したうえで、換算係数を減じるために絶縁監視装置等を取り付けることを推奨するものではないと書いています。

よくある質問

受信記録の保存は設置者と技術者のどちらが行いますか。

内規は電気管理技術者等が3年間保存すると定めています。近畿支部の保安規程条文の例も、設置者が電気管理技術者に3年間保存させるという書き方です。

警報の設定値を50mAより高くしてよいですか。

内規は警報動作電流の設定の上限値を50ミリアンペアとしています。

でんき点検ノートでできること

でんき点検ノートでは、月次点検でB種接地線の漏えい電流などを前回値と並べて記録できます。法令に数値の無い項目は、技術者が決めた自主基準で判定します。

確定した記録は後から書き換えられず、訂正は理由つきの第2版として足されます。

出典

最終確認日

個別の判断は税理士・所轄の役所にご確認ください。