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点検と測定

年次点検の項目と停電の調整:内規4.(7)③の確認事項

外部委託の事業場で1年に1回以上行う年次点検の確認項目を、主任技術者制度の解釈及び運用(内規)4.(7)③で整理します。絶縁抵抗・接地抵抗・保護継電器・非常用予備発電装置・蓄電池・PCBの確認と、停電日の調整から報告までの流れ。

最終確認日

この記事の要点

  • 年次点検は主として停電で設備を止めて行い、1年に1回以上
  • 確認項目は絶縁・接地・保護継電器・非常用発電・蓄電池・PCB
  • 監督部の立入検査では年次点検の未実施が指摘されている

年次点検とは

内規は年次点検を「主として停電により設備を停止状態にして行う点検」と定め、月次点検の要件に加えて1年に1回以上行うことを求めています。信頼性が高い機器で同等の点検を毎年行っている場合は、停電による点検を3年に1回以上にできます(別の記事で説明します)。

確認する項目

内規4.(7)③ロの確認項目
項目確認すること
(イ) 絶縁低圧電路の絶縁抵抗が電技省令第58条の値以上であること、高圧電路が大地及び他の電路と絶縁されていること
(ロ) 接地接地抵抗値が電気設備の技術基準の解釈第17条の値以下であること
(ハ) 保護継電器保護継電器の動作特性試験と、保護継電器と遮断器の連動動作試験の結果が正常であること
(ニ) 非常用予備発電装置常用電源の停電時に自動的に起動し、停電復旧後に停止すること、発電電圧と周波数(回転数)が正常であること
(ホ) 蓄電池設備セルの電圧、電解液の比重、温度等が正常であること
(ヘ) PCB変圧器・コンデンサー・遮断器などが高濃度PCB含有電気工作物に当たるかどうかを確認すること
(ト) 主遮断装置等保安規程の更新計画に従って更新されていること(告示第4条第8号ハの需要設備に限る)

近畿支部が公開する点検基準表(外部委託用)の記入例では、多くの機器の年次点検の周期を1年とし、遮断器・変圧器・進相コンデンサの絶縁油の酸価試験と絶縁破壊電圧試験を6年としています。周期は保安規程の点検基準表で事業場ごとに決めるものです。

備えておく機械器具

告示第249号第2条は、電気管理技術者と電気保安法人が有する機械器具として、絶縁抵抗計、電流計、電圧計、低圧検電器、高圧検電器、接地抵抗計、騒音計、振動計、回転計、継電器試験装置、絶縁耐力試験装置を挙げています。

ただし、太陽電池発電所・燃料電池発電所・蓄電所・需要設備・配電線路を管理する事業場の業務のみを行う場合は、騒音計・振動計・回転計を除きます。継電器試験装置と絶縁耐力試験装置は、必要な場合に使用し得る措置を講じていれば除かれます。

停電の調整から報告までの流れ

内規が定める保安管理業務訓練の科目では、年次点検の範囲を、点検前準備(操作手順書の作成、打ち合わせ、安全用具と測定器の確認等)、設置者への問診、停電と復電の作業、各設備の点検、設置者への報告の順に並べています。

  1. 停電日を決める

    設置者と業務への影響を相談し、停電できる日と時間帯を決める。

  2. 点検前準備

    操作手順書を作り、立会いの人と打ち合わせ、安全用具と測定器を確かめる。

  3. 停電作業

    開放と投入の作業、接地の取付けと取外しを手順書どおりに行う。

  4. 点検・測定・試験

    表の(イ)〜(ヘ)の項目を確認し、測定値と試験結果を記録する。

  5. 復電と報告

    復電を確かめ、結果を設置者に報告する。設置者は記録を確認し保存する。

未実施への注意喚起

九州産業保安監督部は令和5年2月16日、立入検査で外部委託事業場の年次点検の未実施の事例が複数確認されたとして、受託者に着実な実施を求めました。悪質な法令違反が認められる場合は、施行規則第53条第3項の職務誠実義務違反として免状返納の対象となるおそれがあるとも書いています。

中国四国産業保安監督部の令和4年度の立入検査結果でも、需要設備で「2021年における年次点検が行われていない」「非常用予備発電装置の年次点検について一部実施されていない」という指摘が載っています。

Q&Aは、年次点検を技術者だけで行うのが難しい場合、技術者が直接すべての作業を行わなくても、その監督の下で点検が行われ、記録の確認がされていれば、技術者が実施したものと考えると答えています。

よくある質問

接地抵抗の基準値はどこに書かれていますか。

内規は、電気設備の技術基準の解釈第17条に規定された値以下であることを確認するよう定めています。値そのものは解釈第17条で確認してください。

でんき点検ノートでできること

でんき点検ノートは、年次点検の停電日の候補を設置者に送り、設置者がリンクから選べるようにします。点検周期から月の予定を作るので、年次点検の抜けに気づきやすくなります。

記録を確定すると報告書PDFができ、設置者が確認した日時まで記録に残ります。

出典

最終確認日

個別の判断は税理士・所轄の役所にご確認ください。